糖尿病性腎臓病で障害厚生年金2級に認定|週3回の人工透析と現場勤務を両立していた50代男性のケース
相談者
- 性別:男性
- 年齢層:50代
- 家族構成:独身
- 職業:会社員・物流関係の現場作業
- 仕事内容:鋼片やスラブなどを取り扱う現場業務
- 傷病名:糖尿病性腎臓病
- 請求方法:事後重症請求
- 決定した年金の種類と等級:障害厚生年金2級
- 年間受給額:非公開
- 加給年金:なし
相談時の状況

相談者は、平成22年頃に勤務先の健康診断で2型糖尿病を指摘されていました。しかし、自覚症状が乏しかったことなどから医療機関を受診せず、治療を受けないまま過ごしていました。
平成27年、左足の裏にできた傷がなかなか治らず、医療機関を受診したところ、未治療の糖尿病が判明しました。糖尿病の治療が開始されましたが、すでに蛋白尿や腎機能の低下が認められ、平成28年頃からは腎臓内科での治療も必要となりました。その後も腎機能は徐々に悪化し、令和2年には将来の人工透析に備えて透析用シャントを造設。令和3年4月から週3回、1回約4時間の血液透析が始まりました。
糖尿病性網膜症や下肢の血流障害もあり、右足の潰瘍が悪化したことで右足の一部を切断する手術も受けています。さらに心臓の状態も悪化し、後には大動脈弁置換術を受けるなど、複数の合併症を抱えていました。
それでも相談者は会社を退職せず、物流関係の現場作業を続けていました。1日8時間の通常勤務で、人工透析を受ける週3日についても業務軽減や配置転換などの特別な配慮はなく、自家用車で通勤していました。透析による疲労や体力低下、右足切断後の歩行の負担を抱えながら、現場勤務を継続している状態でした。
障害年金の請求を考えた時点では、すでに医師から診断書の交付を受けていましたが、事後重症請求に使用できる診断書の有効期間が残り約1か月しかありませんでした。長期間にわたる病歴を短期間で整理し、必要書類をそろえる必要がある状況で、当事務所へご相談いただきました。
相談から請求までのサポート
今回の障害年金請求では、平成22年頃に糖尿病を指摘されてから人工透析に至るまでの経過が長く、複数の診療科や医療機関で治療を受けていたため、病歴全体を正確に整理することが重要でした。
そこで、関係する医療機関に対して治療期間全体のカルテ開示を行い、健康診断で糖尿病を指摘された時期、糖尿病治療を開始した経緯、腎機能が悪化した過程、令和2年の透析用シャント造設、令和3年の人工透析導入までを時系列に整理しました。
開示されたカルテは情報量が多く、診断書の有効期間も迫っていたため、必要な記録を短時間で確認し、障害年金の審査に関係する内容を抽出しました。特に、糖尿病性腎臓病だけでなく、糖尿病性網膜症、下肢の血流障害、右足切断、心臓疾患などの合併症についても把握し、病歴・就労状況等申立書の内容に矛盾が生じないよう整理しました。
病歴・就労状況等申立書には、単に人工透析を受けている事実だけでなく、週3回の透析を続けながら1日8時間の現場勤務を行っていたこと、会社から業務軽減などの配慮を受けていなかったこと、透析後の疲労や右足切断による歩行上の負担があることなどを具体的に記載しました。
就労中であっても、治療内容や身体の状態によっては障害年金の対象となる可能性があります。そのため、「会社で働いている」という事実だけで判断されないよう、人工透析の頻度、勤務内容、身体への負担、合併症の状況が審査側に正確に伝わる書類作成を行い、診断書の有効期間内に事後重症請求を提出しました。
結果
請求の結果、糖尿病性腎臓病による障害厚生年金2級が認定されました。年間受給額は非公開で、加給年金はありません。
相談者は人工透析を受けながら通常勤務を続けていましたが、障害年金が決定したことで、治療と仕事を両立するうえでの経済的な不安が軽減されました。医療費を含む生活上の負担にも対応しやすくなり、今後も必要な治療を継続しながら生活を安定させるための支えとなっています。
本事例の相談者様のように、人工透析や合併症を抱えながら働き続けている方も、障害年金を受給できる可能性があります。また、診断書の有効期限が短い場合においても誠心誠意ご対応いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。





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