注意欠陥多動性障害・社交不安障害で障害基礎年金2級が認定されたケース
相談者
- 性別:女性
- 年齢層:20代
- 職業:就労困難・パート勤務経験あり
- 家族構成:家族と同居
- 傷病名:注意欠陥多動性障害・社交不安障害
- 決定した年金の種類と等級:障害基礎年金2級
- 請求方法:遡及請求
- 年間受給額:非掲載
相談時の状況
相談者は、幼少期から人見知りが強く、集団行動が苦手で、予定の変更があると混乱しやすいなどの特性がありました。また、聴覚・嗅覚・味覚・痛みなどへの感覚過敏もあり、周囲と同じように生活することに大きな負担を感じながら成長されてきました。
小学校以降は、整理整頓の苦手さ、不注意によるミス、聞き漏らし、言われたことをすぐに忘れてしまうといった困難が目立つようになりました。学年が上がるにつれて、いじめや対人関係の負担も重なり、欠席が増えるなど、学校生活にも大きな影響が出ていました。
高校生の頃には、朝起きられない、対人緊張、気分の落ち込みなどが強くなり、医療機関を受診。その後、注意欠陥多動性障害と診断され、通院治療を継続することになりました。専門学校へ進学したものの、一人暮らしの寂しさや学校側の理解不足もあり、中退に至りました。
その後、地元で短時間勤務やパート勤務、派遣での就労を試みましたが、職場での集団ミーティングや同僚とのコミュニケーションに強い苦痛を感じ、いじめや叱責、合理的配慮への理解不足なども重なり、離職を繰り返す状況でした。日常生活についても家族の支援が必要であり、安定した生活を送るためには経済的な支えが必要な状態でした。
相談から請求までのサポート
相談時には、お母様と一緒に面談に来られました。ご本人だけでなく、お母様からも幼少期からの様子を丁寧に聞き取り、0歳から現在までの生い立ち、学校生活、就労状況、日常生活での困難を整理しました。
特に、注意欠陥多動性障害や社交不安障害は、外見からは困難さが分かりにくいことがあります。そのため、単に診断名を記載するだけでなく、幼少期から続いていた生きづらさ、集団生活への適応の難しさ、対人関係での負担、就労が長続きしなかった理由を、病歴・就労状況等申立書に具体的に反映しました。
また、専門学校を中退した経緯や、複数の職場で就労を試みたものの、合理的配慮や障害特性への理解が十分に得られず、継続勤務が困難であった点も整理しました。障害年金の審査では、診断名だけでなく、日常生活や就労にどの程度の支障があるかを伝えることが重要です。そのため、家族の支援を受けながら生活している状況や、職場での配慮がなければ就労継続が難しい実情が伝わるよう、申立書の内容を整えました。
結果
申請の結果、注意欠陥多動性障害・社交不安障害により、障害基礎年金2級が認定されました。今回は遡及請求として認められ、過去にさかのぼった受給につながりました。
ご家族からは、就労先において障害に対する理解が十分でないことへの憤りもありました。障害特性に対する理解や合理的配慮が得られない環境では、本人の努力だけで安定した就労を続けることは困難です。そのような状況の中で、障害年金は生活を支える大切な収入源となります。
今回の認定により、相談者は経済的な不安を軽減しながら、治療と生活の安定に向けて歩んでいくための基盤を整えることができました。
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