うつ病で事後重症請求、障害厚生・共済年金2級が認定された50代公務員のケース
相談者
- 性別:男性
- 年齢層:50代
- 職業:公務員(市役所の事務職)
- 家族構成:父
- 傷病名:うつ病
- 請求方法:事後重症請求
- 決定した年金の種類と等級:障害厚生・共済年金2級
- 年間受給額:非掲載
相談時の状況

相談者は市役所で事務職として勤務していました。平成22年4月の部署異動をきっかけに、意欲の低下や強い倦怠感、頭痛、胃痛などの症状が現れるようになりました。その後、不眠や吐き気なども悪化し、出勤前には強い不安感に加えて手の震えや発汗がみられ、仕事に行くことが難しい状態となりました。
当初はかかりつけの内科を受診し、睡眠薬や胃薬などの処方を受けていましたが、症状は改善しませんでした。その後、平成22年9月に精神科を受診し、休職して治療を開始しました。休養と治療によって一時的に症状が改善し、翌年には復職することができました。
復職後も通院を続けながら勤務していましたが、その後も精神状態の悪化による休職を経験しています。平成31年4月の部署異動を契機に再び症状が強くなり、令和元年5月から長期の休職に入りました。
復職を目指して治療を続けたものの、意欲低下や抑うつ気分が長期間続きました。さらに、家庭環境の大きな変化や母親との死別なども重なり、精神状態は安定しませんでした。最終的には精神症状と体力の低下により業務を続けることが困難となり、令和4年3月に退職しました。
退職後も無気力な状態が続き、ほとんど自宅で過ごす生活となりました。集中力や持続力も低下し、複数のことを同時に行うことが難しく、横になって過ごす時間も多い状態でした。家事についても父親の支援を受けながら生活しており、外出は通院時などに限られていました。こうした状況のなか、今後の生活や経済面に対する不安が大きくなり、障害年金についてご相談いただきました。
相談から請求までのサポート
今回の障害年金請求で重要なポイントの一つとなったのが、「初診日をどの医療機関の受診日とするか」という点でした。
相談者は精神科を受診する前に、不眠や不安などの症状で内科を受診し、睡眠薬などの処方を受けていました。そのため、この内科受診日が障害年金上の初診日に該当する可能性があるのか、それともその後に受診した精神科が初診となるのかを慎重に確認する必要がありました。
特に相談者は公務員で共済制度に加入していたため、初診日の取扱いについて共済組合に確認し、判断を仰ぎました。その結果、精神科を受診した平成22年9月2日が初診日として扱われることになりました。
また、発病から請求まで10年以上にわたる長い治療経過があったため、病歴・就労状況等申立書では、症状の変化や休職・復職の経過、部署異動後の症状悪化、退職に至るまでの状況を時系列で整理しました。
さらに、退職後については、単に「仕事をしていない」という事実だけではなく、意欲低下や無気力、自宅に閉じこもる状態、家族の援助が必要な日常生活の状況などを具体的にまとめました。診断書と病歴・就労状況等申立書の内容に食い違いが生じないよう確認しながら、現在の障害状態が審査側に適切に伝わるよう請求書類を整えました。
今回は障害認定日時点ではなく、現在の症状が障害等級に該当するとして請求する「事後重症請求」により手続きを進めました。
結果
事後重症による障害年金請求を行った結果、うつ病について障害厚生・共済年金2級が認定されました。
相談者は退職後、うつ病の症状により働くことができず、収入面でも不安定な状態が続いていました。障害年金の受給が決定したことで、継続的な収入を確保できるようになり、これまで抱えていた経済的な不安の軽減につながっています。
現在も治療を継続していますが、障害年金という生活の支えを得られたことで、経済面への心配を減らしながら療養を続けられる環境が整いました。
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