うつ病で障害基礎年金2級を事後重症請求で受給|20歳前に初診日がある40代男性のケース
相談者
- 性別:男性
- 年齢層:40代
- 職業:元会社員(ホテル・運輸関係など)
- 家族構成:父母と同居
- 傷病名:うつ病
- 初診:20歳前
- 決定した年金の種類と等級:障害基礎年金2級
- 請求方法:事後重症請求
- 年間受給額:非掲載
相談時の状況

相談者は、10代後半の頃、幼い頃から頼りにしていた祖父を失ったことなどをきっかけに精神的に不安定な状態が目立つようになりました。その後、自宅で感情を抑えられなくなる、気分の落ち込みが続く、夜眠れないといった症状が現れ、20歳になる前に精神科・心療内科を受診しています。
その後も精神状態は安定せず、一度触った物を洗わずにはいられない、人前で文字を書こうとすると強い恐怖や身体の震えが生じるなど、強迫的な行動や不安症状も続いていました。
一方で、大学卒業後は就労にも取り組み、ホテル関係や運輸関係の仕事にそれぞれ長期間勤務した経験がありました。しかし、症状が改善していたわけではなく、不眠や集中力低下、対人関係の困難などを抱えながら、無理を重ねて勤務を続けていた状況でした。
職場では病気について十分に伝えることができず、周囲から理解や配慮を得ることも難しかったため、次第に精神的な負担が大きくなっていきました。最終的には勤務の継続が困難となり退職。その後も再就職を試みましたが、数日程度で勤務を続けられなくなるなど、就労と療養との間で葛藤が続いていました。
症状がさらに悪化してからは療養に専念するようになり、外出も極端に少なくなりました。日中も横になって過ごすことが多く、食事や家事、買い物などの日常生活についても父母の支援を受けなければ安定した生活を送ることが難しい状態となっていました。
こうした中、ホームページを通じて障害年金についてご相談いただきました。
相談から請求までのサポート
今回の障害年金請求では、初診日が20歳前であり、そこから長期間が経過していたことが大きなポイントとなりました。
また、初診後には医療機関を受診していない期間が長く存在し、その間には複数の職場で数年間勤務していた経歴もありました。そのため、単に「働いていた」という事実だけを見るのではなく、どのような精神症状を抱えながら勤務していたのか、職場でどのような困難があったのか、そしてなぜ最終的に仕事を続けられなくなったのかを時系列で整理する必要がありました。
病歴・就労状況等申立書では、発症から現在までの経過を整理し、不眠や集中力低下、強い不安、強迫的な行動などが長期間続いていたことを具体的に記載しました。さらに、長期間勤務できていた時期についても、症状が消失していたのではなく、周囲に病気を伝えられないまま無理を重ねて勤務していた実情が伝わるよう内容を整理しました。
また、以前の医療機関に診断書の作成を依頼したものの、現在の状態やこれまでの経過を障害年金の請求書類として十分に整理することが難しい状況がありました。そのため、ご本人・ご家族と相談しながら転医後の治療状況も確認し、現在の日常生活上の支障が診断書と病歴・就労状況等申立書の双方から適切に伝わるよう準備を進めました。
特に現在については、就労できていないことだけでなく、外出がほとんどできないこと、日中横になって過ごす時間が長いこと、食事や家事などにも家族の支援が必要であることなど、実際の日常生活の状況を具体的に整理しました。
20歳前に初診日がある傷病についても、障害認定日に障害等級に該当していなかったものの、その後症状が悪化して1級または2級の状態となった場合には、要件を満たせば事後重症による障害基礎年金の請求が可能です。事後重症請求の場合は、原則として請求日の翌月分から年金の対象となります。年金事務所
結果
請求の結果、20歳前に初診日があるうつ病について、事後重症による障害基礎年金2級が認定されました。
長年にわたって就労歴があり、医療機関を受診していない期間も長かったケースでしたが、発症当初から現在までの精神症状の経過、働いていた当時の実情、就労継続が困難となった経緯、そして現在の日常生活における家族の援助状況を丁寧に整理して請求を行いました。
現在は無理に就労へ戻ることを急がず、家族の支援を受けながら治療と療養を続けています。障害年金を受給することで一定の経済的基盤を確保し、治療を継続しながら生活を立て直していく環境につなげることができました。
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